2025年1月30日

医学博士金城実が予防医療に取り組んだ理由(3)健康診断で「異常なし」の本当の意味

医学博士金城実が予防医療に取り組んだ理由(2)ポイントまとめ

  ※本コラムは医学博士金城実が予防医療に取り組んだ理由(2)健康診断では病気を予防できない の続きです  

【前回のポイント】

・ガン検診、健康診断も大切だが、健康診断は「病気にならない、病気を予防する」ためではなく、病気(高血圧、糖尿病など)を見つける方法。ガン検診は「ガンにならない、ガンを予防する」ためではなく、ガンになったものを見つけるための検査だということ。 ・ガンになったものを見つける方法しかしていないからガンになる人が年々増えている。ガンにならないための予防医療をしていないのだから当たり前のことである。   ・残念なことに我々医者は、ガンを早期発見、早期治療する方法は知っているけど、ガンにならない方法(本当のガン予防)については習っていないし、知らないというのが正直なところである。  

健康診断で「異常なし」の本当の意味

こんな方周りにいませんか? 「体調が良くないのに健康診断で「異常なし」と診断されて安心している方」 「食生活は乱れ、運動不足。健康診断結果で体脂肪、血圧、血糖値の数値が毎年悪化している方」 「健康診断の前だけ、ダイエットや食事制限、運動をしている方」 「健康診断を受けていれば病気にならないと勘違いしている方」   慢性疲労、体力低下、手足の冷え、肩こり、腰痛、乾燥肌、抜け毛、便秘、下痢、アレルギー、花粉症、物忘れ、不眠など、体調不良や症状があるということは、カラダの中で何かが起こっている証拠であり、カラダからのSOSメッセージなのです。   「えっ、どういうこと??」   健康診断は病気を予防する為のものではなく、病気を見つけるための方法であり「病気診断」と呼べば、その目的がよく分かるはずです。血圧が高くなったり、血糖値が高かったり、コレステロール値が高かったり、異常や病気をみつけるのが健康診断なのです。だから毎年健康診断を受けていた人が、どこかで「高血圧」「糖尿病」と診断される。まず、健康診断やガン検診はなったものを見つけるだけで、健康でいる為、病気を予防する為の方法ではないということを理解することが大切です。   実は私もずっと「健康診断、ガン検診を受けていれば大丈夫」そう思っていました。ガン検診をしていれば、健康診断を受けていれば「ガン、病気も減るはずだ!」と信じていましたから。   今まで疑問に思ったことがなかったのが医者の私でした。   ガン検診で見つかるのはガンになった後。健康診断で見つかるのは病気になった後。 そのことに、なんと現代医療の最先端で治療に当たっている私が気づいていなかったのですから、皆さんが気付いていなくても当然だと思います。(そこに気付けている方は本当に素晴らしい)   健康診断だけでは、病気は減らない。いくらガン検診をしても実はガンは減らない。 こんな簡単なことが、私を含めた医療関係者も日本人の大多数の方も知らない。逆にガン検診や健康診断を受けていれば、ガンになる確率や病気になる確率を減らせると信じている。だから、いつまでたってもガンも減らないし病気も減らないのは当たり前なのです。  

「超高齢社会」日本の未来

  超高齢社会の中で、病気を見つける健康診断による早期発見、早期治療に取り組んでいるだけでは、病人は減らず、医療費も介護費も毎年増え続けていく。これが日本の現状と予測される未来です。   もし私たち1人1人が予防医療に取り組み、病気を予防出来たら、病院に通う回数を減らせたら、健康寿命を+10年で介護を受けず生活出来たら、確実に医療費、介護費の抑制につながります。   私にも、みなさんにも、何かできることがありそうな気がしませんか?   自分自身の為、大切な家族の為、子供や孫の為、日本の明るい未来の為にも、1人でも多くの方が予防医療に取り組んでいただけることを願っています。   医学博士金城実が予防医療に取り組んだ理由(4)では、現代医療と予防医療の根本的な違いについて解説します   【リンク】医学博士金城実が予防医療に取り組んだ理由(4)現代医療と予防医療の根本的な違いとは?