2025年1月23日

本当に高血圧?診断基準を知る

本当に高血圧?診断基準を知る

本コラムを執筆している2024年1月時点では、日本高血圧学会の高血圧の診断基準は最高血圧が140mmHg以上、最低血圧が90mmHg以上となっています。この基準も時代とともに変化していて、1980年ごろには最高血圧が160mmHg以上だったし、現在でも人間ドック学会と高血圧学会ではその基準値に対して意見が分かれるところでもあります。 日本人でも地域、体格、性別、年齢、職種によって適切な血圧は変化すると考える方が妥当です。現代医学では「病気かどうか」「血圧が異常かどうか」「高血圧か正常か」白黒をつけないといけないので、便宜的に基準を作っているというのが実情です。  

血圧は定期的にチェックすることが大切

心当たりがある方もいらっしゃると思いますが、白衣を着た医者の前では血圧が上がる人もいるし、逆に自宅では血圧が高いのに病院では低く出る方もいます。大切なことは血圧が「高い低い」と一喜一憂するより、定期的に血圧を測定することをオススメします。   血圧の変化を記録したり、また自分が感じている症状(例えば動悸・息切れ)を観察したりすることで、自分にとって不健康な方向に進んでいるかどうかを判断できます。   以前と比較して血圧が高くなっているのであれば、経過を見るだけではなく、最近のカラダの変化や生活習慣を思い出してみてください。体重が増えている、ストレスの多い生活が続いた、飲み会が多いなど、何か血圧が高くなる原因になるようなことはありませんでしたか?   また自分でできるストレッチやウォーキング、食事は腹八分にするなどのセルフケアに取り組んだときの血圧や症状の変化なども記録すると、カラダの声が聞こえてきてもっと自分を大切にするキッカケになるかもしれません。血圧が高い状態や体調不良が続くようなら、早めに一度病院へ相談してみてください。