2025年1月23日

高血圧の原因、知っていますか?

高血圧の原因を知っていますか?

皆さんは高血圧の原因をご存知ですか?   高血圧の原因は血管の動脈硬化によるものがほとんどです。では血管の動脈硬化はなぜ起こるのか?ここを理解することが重要になります。   みなさんが生まれた時、血管はとても柔らかい弾力性に富んだもので動脈硬化は0の状態です。それが歳を重ねるたびに血管が老化して少しずつ硬くなってくる。血管が硬くなってくる原因は、血液中の悪玉コレステロール(LDL)が活性酸素で酸化されて換気扇の油のように汚い油に変わってしまい、これが血管の内面にへばりついて起こる動脈硬化です。(厳密にはこの酸化コレステロールをマクロファージという掃除屋の細胞が食べて血管の壁に貼りつく)  

高血圧の原因は本当に悪玉コレステロールなのか?

コレステロールには悪玉コレステロール(LDL)と善玉コレステロール(HDL)と言う2つのコレステロールがあり、最新の血液検査でもLDL(悪玉コレステロール)とHDL(善玉コレステロール)として分けて測定されます。   多くの方が悪玉コレステロール(LDL)をその名の通り「悪玉」として目の敵にして、病院でもコレステロールの多い食品、例えば卵やエビやタコなどの食品を減らすような食事指導が行われてきました。   しかし、2013年にアメリカ心臓病学会で、2015年には米農務省のガイドラインで「コレステロールの多い食事と血液中のコレステロールの相関関係は不明」と言うことで「コレステロールは過剰摂取を懸念する栄養素ではない」という方針が出されました。このアメリカの方針を受けて日本でも2015年には厚生労働省から同じような指針が出されました。  

悪玉コレステロール(LDL)を活性酸素から守ることが大切

なによりも、この悪玉コレステロール(LDL)は私たちの細胞の膜、ホルモン、ビタミンDなどを作る材料として必要不可欠です。カラダで悪玉コレステロール(LDL)欠乏が起こると細胞膜、ホルモン、ビタミンDの製造ができず、かなり深刻な健康問題が発生します。   そんなに大切なのに、なぜ悪玉コレステロールと呼ばれているのか?   これは悪玉コレステロール(LDL)が動脈硬化の原因になる可能性があるからです。はじめにお話したようにこの悪玉コレステロール(LDL)が悪いのではなく、活性酸素によって酸化され、換気扇の油のように汚く腐ってしまうことが問題なのです。   この酸化コレステロールが動脈硬化の原因です。ということは一生懸命に食事制限をしたり、薬を飲んで悪玉コレステロール(LDL)を下げても、活性酸素がたくさん発生しているような状況あれば当然、動脈硬化は進むということです。   そう考えると、コレステロールを一生懸命に下げることよりも、活性酸素の発生場所を特定して、活性酸素の発生を減らすか、もしくは活性酸素から悪玉コレステロール(LDL)の酸化から守ってあげることがもっともっと重要になってくるのです。