箸置きのススメ「箸置きで、ゆっくり腹八分」
# 箸置き、早食い、よく噛む、腹八分、肥満、下痢、レプチン、満腹感
Drセルフチェック開発者の医学博士金城実です。
今回の健康コラムは、ゆっくり腹八分のための究極の方法“箸置き”のお話です。
食事はゆっくり、30回噛んで、腹八分。きっと「分っているけど、実行できない。」というのが、皆さんの実感です。なぜなら、30回噛むのは、とても難しく、また普通はお腹一杯食べないと満足できないからです。
早食いでよく噛まないと下痢などの胃腸のトラブルになる方が多いのです。また、この早食いで満腹まで食べる食事習慣と、肥満の間には明確な因果関係が報告されています。
早食いでお腹一杯食べる方は、肥満になる確率がなんと3.5倍。肥満になると糖尿病の確率は5倍、高血圧の確率は3倍にもなってしまいます。つまり、早食いで満腹まで食べる方は、近い将来、間違いなく病気になってしまうというわけです。
下痢や体重増加やウェスト増加が気になっている方、ゆっくり腹八分ができる簡単アドバイス、箸置きにチャレンジしてみませんか。
やり方は、いたって簡単。食事のときに箸置きを使うだけです。ご飯やおかずを一口分、口にいれたら、お箸を置く。フォークやスプーンも一緒。口の中が空になってから、次のゴハンやおかずを口に入れるようにします。食べたものが残っているうちに、お箸を持った時は、必ず、お箸を置きなおしてください。
実は、多くの方が、お箸(スプーン)を持ったまま、次から次へと口にいれて、口の中が空になる時間もなく、食べ続けています。この食べ方だと長くて10分、短いと5分です。
実は、この箸置きという簡単な行動を繰り返すだけで、食べる動作がゆっくりになり、ゆっくり食べると満腹感があって、自然と腹八分になるという仕組みなのです。
皆さん、つまみ食いをした経験はありませんか? ご飯の前に、つまみ食いをしていると、いつの間にか満腹感を感じます。それは、つまみ食いした食べ物が分解され糖分になり、この糖分とレプチンというホルモンが、脳の満腹中枢に届いて、脳細胞が満足するからです。胃の中には余裕があるのに、満腹感を感じることができれば、しめたもの。早く食べると脳細胞が満足する前に、胃の中が一杯になってしまう、というわけです。
いかがです。今日から箸置きにチャレンジしてみませんか?「たかが箸置き、されど箸置き」です。
頑張らなくてもできることから始めてみませんか。
頑張っても、1週間でやめてしまっては、意味がありません。
継続することが、何よりも大切です。