2025年2月13日
「ながら食い(ながら食べ)」の危険性とリスク
「ながら食い(ながら食べ)」の危険性とリスク

皆さん「ながら食い(ながら食べ)」していませんか?
スマホやテレビを見ながら食事をしたり、仕事の資料を見ながら食事をしたり、しまいにはパソコンで仕事をしながら食事をしているという方もいるのではないでしょうか?
みなさんが何気なくしているこの「ながら食い(ながら食べ)」が気になる症状や体調不良の原因かもしれないのです。
なぜなら、この食べ方では食べたものが消化、分解、吸収出来ないからです。
私たちが食べたものは、口から食道、胃へと運ばれ、ここで胃液と混ぜ合わされて、腸へ送られますが、私たちは自分の意思でこれらの活動をコントロールしているのではありません。
胃液は、私たちが胃に「胃液を出せ」と命じて出るのではないし、胃や腸で食べたものと消化液を混ぜ合わせることも、私たちが自分の意思で行っているのではないのです。
では、胃や腸で行われる消化・分解・吸収は何によってコントロールされているのかというと、みなさんがよく耳にする自律神経なのです。自律神経は、私たちのカラダのいたるところに分布していて、心臓や肺、胃、腸などの臓器、器官の活動をコントロールしています。そして、自律神経によるコントロールは、私たちの心の状態に大きく影響されているのです。
「ながら食い(ながら食べ)」は体調不良、肥満の原因

たとえば、スマホやテレビを見ている時、仕事の資料を読んでいる時、イライラしているときや、怒っているとき、緊張しているとき、交感神経という戦闘態勢の自律神経が優位な状態になり、食べたものをゆっくり消化分解するような状況ではなくなります。緊張していると口の中の唾液も減ってカラカラになることはみなさんも経験したことがあるでしょう。交感神経が優位になると、唾液だけでなく胃液などの消化液の分泌も、食べたものと消化液を混ぜ合わせる胃や腸の動きも抑えられてしまいます。そうすると食べたものの消化・分解・吸収がうまくいかなくなってしまうのです。
逆に、ゆったりして、機嫌がいい状態で、食事に感謝しながら、味わいながらニコニコ笑顔で食べているときには、自律神経は副交感神経が優位になり、胃液などの消化液が分泌されることで消化・分解・吸収がスムーズにいきます。
お昼もデスクから離れず、パソコンの画面を眺めながら、スマホを見ながら、資料を見ながらおにぎりを頬張る、なんて人がいますが、これでは、消化・分解・吸収がうまくいかず、便秘や下痢になったり、栄養素が吸収できないと細胞の代謝が低下してエネルギー不足や慢性疲労、体重、体脂肪、ウエストが増加したりと、身体へ様々な悪影響を及ぼします。
食事の時は、いったん仕事モードのスイッチをオフにして、出来るだけ「ながら食い(ながら食べ)」はやめて、リラックスして、ゆっくり、食事に感謝しながら、味わいながら、ニコニコと機嫌のいい状態で、食べるよう心がけてみてください。それだけで、体調改善や疲労感の軽減など身体の変化が期待できます。